KING CRIMSONに染まった日々。

いやあ、本当にいいものを観た。KING CRIMSONの話だ。11月27日のツアー初日と12月8日の千秋楽を観たのだが、その期間中、ツイッターのタイムラインは彼らのライヴに関する話題でいつも賑わっていたし、社会現象とまで言ってはやや大袈裟だろうが、ちょっとした祭りのような状態になっていた。コロナ禍によりずっと行なわれてこなかった海外アーティストの来日単独公演がやっと実現したというのもあるだろうが、確固たる支持層を持ってはいても広く一般に持て囃されるタイプの人たちではないだけに、これほどの騒ぎになったことには驚かされもした。

初日の公演を観た直後にはこちらの記事をBARKSに書いた。


そして千秋楽を観たうえで、もう1本記事を書いたのだが、こちらは1月発売の某誌に掲載予定だ。どの雑誌かはだいたい予想がつきますよね?

11月下旬から12月上旬にかけては、誰かと会うたびにKING CRIMSONの話をしていたようなところがあった。そういえば初日の公演を観た翌日には筋肉少女帯の33周年記念ライヴを観たのだが、ステージ上の大槻ケンヂは「33年間、いつも音楽のことはみんなに任せて自分はMCのことばかり考えていた気がする。だけど昨日、KING CRIMSONを観に行ったらMCなんかひとつもなかった!」といった発言で客席を沸かせていた。

12月3日にはMUCCを観に行ったが、その時はギタリストのミヤが“Red”のフレーズを弾いていた。さらに、KING CRIMSONの音楽に免疫のない知人に彼らの話をしたところ、予備知識のないまま観に行き、後日「すごかった!」と嬉しそうに語っていたりもした。

嬉しかったのは、そういう素直な「とにかくすごかった!」的な言葉がたくさん目と耳に飛び込んできたことだ。すごさの理由を理論的に語れるのも素晴らしいことだが、素直な感動をすぐさま発信できるところが素敵だと思えたし、ツイッターとかは本来そういう使い方をすべきものだよな、とも感じた。

というわけで、取り急ぎKING CRIMSON関係の原稿は書き終えたのだが、ライヴを観に行ってからというもの、いまさらのように彼らの作品を引っ張り出して聴く機会が増えてきて、このバンドのライヴがおそらくこの先もう観られないことの重大さを改めて感じさせられている。しかも不思議なもので、過去の作品を聴きながら未来に興味が向かうようなところがある。この先いったいどうなるのだろう? 彼らが音楽という友達とどう付き合っていくつもりでいるのかが気になるところだ。

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増田勇一のmassive music life

いつのまにか還暦を過ぎてしまった音楽系モノカキの、 あまりにも音楽的だったり、案外そうでもなかったりする 日々。