葉月×河村隆一:読んでから見るか、見てから読むか?

自分が行なったインタビューが映像や音声で流れることについては、いまだに少なからず抵抗をおぼえる。さすがに気恥ずかしさめいたものはもうないのだが、たとえばすでに活字になっているものが動画で流れたりすると、「ああ、あそこは実際にはこんなふうに言ってたんだね」「この言葉はこんなふうにして引き出したんだね」というのが露骨に見えてしまうからだ。

インタビュー記事というのは取材相手の発言がそのまま文字化されたものではない。もちろん極力、実際の発言のニュアンスは残すよう努めているが、そのままだと文章として成り立たない発言、意味の通じない発言というのもあるし、何かを削除したり補足したりしないとわかりにくい話というのもある。だからある程度は手を加えたり整えたりする必要があるのだ。ただ、実際の会話のテンポ感とか間合いみたいなものというのは、文字からは伝わりにくかったりもするもの。というわけで、双方の違いが判るんじゃないかと思える好サンプルがちょうど揃ったので、ご紹介しておこう。

まず、先日、BARKSにアップされた葉月+河村隆一の対談記事がこちら。

そして昨日、葉月のYouTubeチャンネルにアップされた、この対談の際の動画がこちらだ。

こちらの対談動画は全編ではなくあくまで前編とのこと。つまり後日、後編も公開されるということなのだと思う。豊かな声の響きを持ったヴォーカリストふたりの対話の間に飛び込んでくる自分の声の軽さが嫌だなあ、などと思うところもあるのだが、実際の取材はこんなふうにして行なわれていたのか、という参考にでもなれば幸いだ。


0コメント

  • 1000 / 1000

増田勇一のmassive music life

いつのまにか還暦を過ぎてしまった音楽系モノカキの、 あまりにも音楽的だったり、案外そうでもなかったりする 日々。