『ロード・オブ・カオス』公開によせて〈その1〉

3月26日に劇場公開を迎える『ロード・オブ・カオス』の前評判が高まりをみせている。僕もすでに試写を〈何度か〉というよりも〈何度も〉に近い回数観てきたが、とにかく強烈な作品だ。映画化にあたり脚色されている部分もあるのだろうが、さすがに実話に基づいた作品だけあってリアリティ満点というか、〈伝え聞かされていたあの話は本当だったのか!〉的な驚きが多々ある。もちろんその一方では、物語の〈もうひとりの主人公〉が存命であるだけに、その人物像の描かれ方などについて疑問視する向きもあるようだし、この映画自体、決して後味の良いものではない。ただ、物議を呼んでナンボとまで言ってはいけないだろうが、そうしたコントラヴァ―シャルさというのも、この作品にはある意味、似つかわしいように思えところがある。興味を持たれた方には、まずオフィシャルサイトを覗いてみることをお勧めしたい。

そして、予告編映像はこちら。これだけでも充分に……


ちなみにこの映画の監督を務めているのは、ジョナス・アカーランド(ヨーナス・オーケルンド)。BATHORYのドラマーだった過去のある彼は、今やマドンナやポール・マッカートニーのミュージック・ビデオを手掛け、グラミー賞受賞歴もある人物。そして映画監督としてのデビュー作は2002年の『SPUN/スパン』だ。

その『SPUN』については、PHANTOM PLANETのジェイソン・シュワルツマンが主演、音楽担当がSMASHING  PUMPKINSのビリー・コーガンということで興味を持ち、公開当時に劇場に観に行ったものだ。そのビリー自身もちょい役で出演しているし、なんとロブ・ハルフォードも登場する。しかもポルノショップの店員というすごい役柄で。


しかも改めてこの映画についてチェックしてみたら、劇中で使用される音楽の中にはビリー・コーガンのみならずロブ・ハルフォードの曲も、さらにはMÖTLEY CRÜEやオジー・オズボーン、THE HELLACOPTERS、そしてBATHORYも1曲含まれていたりするのだった。というわけで、アカーランド監督の出発点を再確認する意味でも、改めてひさしぶりにこちらを観てみようかな。


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増田勇一のmassive music life

いつのまにか還暦を過ぎてしまった音楽系モノカキの、 あまりにも音楽的だったり、案外そうでもなかったりする 日々。