CHEAP TRICK at 武道館ふたたび。

CHEAP TRICKの来日公演が決まった。しかも4月、日本武道館である。昨年、デビュー40周年を迎えているこのバンドにとって、今年は初来日公演、そしてその際の模様が収められた日本発信型ライヴ・アルバム『at BUDOKAN』の発売から数えて40周年のアニヴァーサリー・イヤーということになる。当初このアルバムが日本のみでの発売を想定されたものだったこと、アメリカで〈日本からの輸入盤〉が異様に売れたために世界発売へと至り、結果的にそれが彼らの出世作になったことは改めて説明するまでもないだろう。

CHEAP TRICKの来日公演は、僕が数え間違えていなければ今回が16回目ということになる。しかも公演日は4月25日。それはまさに、1978年の初来日時、福岡・九電体育館で最初のジャパン・ツアーが幕を開けた日付けだったりもする。今回の公演決定が報じられた次の瞬間「えーっ、平日かよ」と声をあげた人は少なくないはずだが(サレンダー、いや、カレンダーを何度見直しても当日は水曜日だ)、こうしてちゃんと意味のあるブッキングが行なわれているのもなんだか嬉しい。

というか、僕は何よりも今現在のCHEAP TRICKを観られること自体が嬉しいのだ。歴史が長くなるほどにツアー・バンドとしてのフットワークが重くなっていくバンド、ツアーを行なううえでの仰々しいテーマ設定が必要になってくるバンドが少なくないなか、彼らはコンスタントに新作アルバムを発表し、それを携えながらのツアーを当たり前のように行なっている。「僕らのファンは新作など求めていない。そこで敢えて新作を出すからには……」などと言いながら勿体つけるバンドもいるなかで、彼ら(というかリック・ニールセン)の「勝手にどんどん良い曲が出来てしまうから、出さずにいられない」みたいなスタンスはとても痛快だ。しかもこうして、長いブランクを置くこともなく〈彼らを最初に認めた国〉に還ってきてくれる。これは純粋に喜ぶべきことだし、高校3年生の春から彼らの来日公演を観続けてきた自分としてはノスタルジックな想いもなくはないけども、それ以上にお互いが現在進行形のままであることがとても嬉しい。

ただ、やっぱり武道館で彼らを観られるというのは格別だ。10年前、つまり30周年にあたる年にも一夜限りの武道館公演が実現しているが、あの時は正直なところ、ここで観られるのはこれが最後なのかな、などと思ったものだ。が、まさに継続は力なり。そしていつが最後になるのかなんてのは、すべてが終わってから決まることであればいい。40年前に同じ場所で黄色い歓声のなかで聴いた色褪せぬ曲たちを聴けることだけではなく、最新作からの曲も味わえるのを楽しみにしていたいし(確証はないが、彼らがやらないはずはない!)、この機会にダックス・ニールセンが初めて武道館に立つことになるというのにも、なんだか感慨深いものがある。そして、CHEAP TRICKをまだ観たことのない人たちにも是非、2018年の『at BUDOKAN』を楽しんで欲しい。

CHEAP TRICK 来日公演

2018年4月25日(水) 東京・日本武道館 開場 18:00 / 開演19:00


昨年刊行された『MUSIC LIFE Presents CHEAP TRICK』。

こちらで是非、予習・復習を。https://www.shinko-music.co.jp/item/pid1645138/


youmasuda's Ownd

50代半ばというよりはアラ還に近付きつつあるライター増田勇一の、音楽的だったりそうでもなかったりする日々。

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