5月13日は代々木Laboで首振りDollsのワンマンを観て、ホントはすぐに帰宅して原稿を書くべきだったのだけども、やっぱり新宿まで足を延ばしてしまった。行き先は歌舞伎町のFROM DUSK TILL DAWN。この日は『YOKO4年祭』。このバーの店主だったUNITEDの横山明裕が亡くなってから、早いものでもう4年の月日が流れてしまったのだ。本当はこの夜、DJとしての出演依頼を受けていたのだが、ライヴもあれば締め切りのさなかでもあるということでお断りしていたのだった。
あれは4年前の同じ日の未明頃のことだった。携帯(まだスマホじゃなかったな)の音で目を覚ますと、電話の主は現在この店を引き継いでいる女将(笑)のROMIさん。てっきり「誰々が呑みに来てるんだけど今から来るのはさすがに辛いですか?」みたいな悪魔の誘いなのだろうと思って応答してみると、信じ難いことに横ちゃんの訃報だったのだ。
その日の夜、営業しているはずもない店に、何故か足を運んだ。重い扉を開けると、常連客の方々が何名かいらして、涙目をしたROMIさんが顔をあげた。僕の顔を見た時の彼女の第一声は確か「助かった!」だったと思う。彼女はパソコンと格闘しながら、横ちゃんの急逝と当面の休業についての告知文を作っていたのだった。僕はその場ですぐさま作文を始めた。ニュース原稿を書き慣れていることが、こんなに役立ったことはなかったように思う。
あの日から丸4年。「俺ももうちょっと健康に気を付けないとな」とか思いながらも、わりと体調を維持できていて、眠れば大抵のことが解決してしまう鈍感な体質に甘えて、あまり自分の身体の内部については詳しくないままでいる。酒についても、何度か控えようと思ってみてはその気持ちを翻し、今も呑みたい時にはそれなりに呑み続けている。それでも有難いことに、毎日の生活が続いている。そんな幸運な現実に甘えすぎることなく、これからも無理が生じないかぎりは今のようなペースでライヴを観て、お気に入りの店に足を運び、たくさん取材をして、締め切りと闘い続けていきたいと思う。
そんなことはともかく、朗報がひとつ。待望のUNITEDのニュー・アルバムの完成が、いよいよ近付いてきた。レコーディング自体はすでに終了していて、どうやら作品自体に関する詳細もそろそろ情報解禁を迎えるようだ。UNITEDというバンドにとってのLIFEも、まだまだ続いていく。横ちゃんがびっくりするような名盤の到着を、僕は心待ちにしている。
あれから何度、この階段を上ってきただろう? 幸いなことに酔って転げ落ちたことは、まだない。
店の奥に、主がいましたよ。
首振りDollsの皆さんも深夜にご来店。また呑みましょうね♪
増田勇一のmassive music life
いつのまにか還暦を過ぎてしまった音楽系モノカキの、 あまりにも音楽的だったり、案外そうでもなかったりする 日々。
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