発売当日に、訂正ではなく補足。

12月5日は『BURRN!』誌1月号の発売日です。表紙はQUEENです。1984年の同誌創刊以来、初めてのことです。「QUEENはメタルじゃないでしょ(苦笑)」みたいな声も一部にあるようですが、このバンドの素晴らしさを今ちゃんと伝えられるのはこの雑誌だと僕は考えています。

めずらしく「ですます調」で書いていることに深い意味はありません。70年代のQUEENのインタビュー記事に対するオマージュでもありません。なのでここから普段の調子に戻そうと思うのだが、今回はこの巻頭特集の編集に携わりつつ、そのなかで「映画『ボヘミアン・ラプソディ』の正体」という読み物を書かせていただいた。是非お読みいただければ幸い……なのだが、改めて誌面を読み直してみて、「ああ、ここは言葉が足りなかった!」と感じた箇所があった。本文の中盤、‟Bohemian Rhapsody”の歌詞について触れているくだりに、以下のような文章がある。

ーー主人公が殺めてしまったのは‟the man”であり‟a man”ではない。つまり、よくわからない誰かではなく、特定の男の生涯を終わらせてしまったのだーー

実はこの原稿、最初に書き上げた段階ではこの1.5倍ほどの長さがあった。それを実際に掲載されているサイズにまで削っていったわけだが、そのプロセスにおいて僕は、どうやら説明的な要素を少しばかり削除しすぎてしまったようだ。上記の文章は、本来は、以下のようになる。

ーーこの物語のなかで主人公が殺害してしまったのは、歌詞上では‟a man”。要するに“或る男”だ。しかし実際に彼が殺めてしまったのは‟the man”であり‟a man”ではない。つまり、よくわからない誰かではなく、特定の男の生涯を終わらせてしまったのだーー

じっくりと内容を吟味し、何度も見直しを重ねながら完成させたつもりだったが、原稿をスリムに仕上げようとするなかで、削るべきではない箇所まで削ぎ落としてしまうことがある。今回もまさにそれ。反省。よりいっそうの注意を心掛けたいものだ。

というわけで、こちらの記事のご感想、お待ちしております。他にDEF LEPPARDの来日取材記事、JUDAS PRIESTの札幌公演速報レポートなども担当。JUDAS PRIESTのライヴ写真も、へっぽこカメラマンの俺にしては上出来ではないか、と。

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増田勇一のmassive music life

いつのまにか還暦を過ぎてしまった音楽系モノカキの、 あまりにも音楽的だったり、案外そうでもなかったりする 日々。